Vol.1
「WEBの『おもてなし』について本気だして考えてみた」
本コラムではWEB接客という新しい考え方を通じて、少しでも多くの皆さまの事業のグロースハックに役立つきっかけを作れたらと思います。
今回はまず「WEB接客とは何か」を理解していただくための導入編です。
WEB接客とは何か
WEB接客とは、「購買促進やサイトへのロイヤリティUPを目的として、ユーザーひとりひとりに合わせたコミュニケーションをとること」と定義できます。
具体的には、流入元の情報やサイト上での行動履歴をもとに、誘導バナーやクーポン、ポップアップ、チャット画面などを表示することで、ユーザーが目的を達成しやすくすることを指します。
WEB接客は次の3つのパートで構成されています。
①情報収集
②グルーピング
③アクション
■情報収集パート
サイトに設置したタグやCookieなどから、ユーザーの情報を収集します。
訪問回数、CV回数、閲覧ページ情報、購買内容、カートに入れている商品などが取得されます。
個人情報を取得するか否か、会員データベースとの連携が必要かどうかなど、ツールによって違いが出やすいパートです。
■グルーピングパート
集めた情報をもとに、同じようなユーザー層をまとめます。
GoogleAnalyticsのセグメント機能のようなものをイメージしていただくと分かりやすいですが、同じような課題、ニーズ、興味、傾向をもっているユーザーをグルーピングします。
WEB接客で成果を出すために最も重要なパートです。
■アクションパート
グルーピングされたユーザーとどんなコミュニケーションをとるかを指定します。
それぞれのグループのユーザーの課題やニーズに対応するためのアクションを選択するので、グルーピングさえ正しくされていれば、あとは「答え」が見えているようなものです。
なぜWEB接客が必要とされるのか
色々な理由があると思いますが、ここではFlipdeskを導入する企業がよく挙げる、代表的なものをひとつご紹介します。
・デバイスがPCからスマートフォンに移行するにつれてCVRが低下している(スマートフォン経由のCVRが低い)
これは多くの事業者の方が体感していることだと思います。
スマートフォンのCVRが低い理由は、画面が小さいために得られる情報が少ないことや、電車の待ち時間などにふらっと見る「ながら見」が増えたことなどが挙げられます。
つまり、この状況を改善するためには、限られたスペースと時間の中で、ユーザーに興味のあるコンテンツを見つけてもらう必要があるわけです。
ところが、興味をもってもらえるコンテンツはユーザーによってまちまち。そこで、ユーザーに合わせて最適な接客をするWEB接客が重要になってくるというわけです。
WEB接客で実現可能なこと
ECサイトを例に、WEB接客でできることを具体的に紹介していきます。
・まだセールページを見ていない人にセール告知をする
・まだ購入したことのないユーザーに、まずはトライアル商品を勧める
・トライアル商品は購入したが本商品を購入していない人に、本商品を勧める
・本商品を購入した人に定期購買を勧める
・まだ購入していないユーザーが購買を迷っていそうな時にだけクーポンを出す
・一緒に買うとお得なセット商品を勧める
・購入したことのあるブランドの新着商品を勧める
・メルマガ未購読ユーザーにメルマガ購読を勧める
以上はほんの一例で、各サイトの課題によってやるべきことはガラッと変わります。
リピーターがなかなか育たないサイトであれば、リピーターを増やすための接客、初回購入のハードルが高いサイトでは、そのハードルを下げるための接客が重要となります。
WEB接客のトレンド
「2015年はWEB接客普及元年」
そう書かれた記事を何度か見かけたことがありますが、改めて2015年を振り返ってみると、まさにその通りだったのではないかと思います。
というのも、企業がWEB接客ツールを選ぶ理由が変わってきていることを、ツールを提供する側として肌で感じているためです。
2015年の春頃までは、以下のような理由でWEB接客ツールが導入されていました。
この時期に導入していたのは、キャズム理論でいうところの「イノベーター」に属する企業ではないでしょうか。
・新興ツールは誰よりも早く取り入れて他社と差別化したい
・自社で接客機能の開発を検討したが、時間がかかるので外部ツールを活用したい
・WEB接客の必要性を強く感じるので、早く自社でも取り入れたい
2015年の夏以降からは、以下のような理由で導入する企業が増えてきました。
同じくキャズム理論でいえば「アーリーアダプター」の企業ではないでしょうか。
・ベンチマークしている競合他社が導入したらしいので、自社でも導入したい
・CVR改善実績があるらしいので、自社でもできることがあれば取り組みたい
・どうやらWEB接客がイケているらしいので、まずは試してみたい
「2016年はWEB接客市場がキャズムを超えた年」
今年を振り返ったときにそう言える年にできるように、Flipdeskではプロダクトも運用提案力も磨き上げ、それぞれの企業の課題解決に貢献していきたいと思います。
◆キャズム理論にみるWEB接客市場
これから市場としても大きくなっていくであろうWEB接客について、興味を持っていただけた方はお気軽にご連絡ください!【→お問い合わせはこちらから】
次回はWEB接客ツールの選び方についてまとめます。