真の“インフルエンサー”とは?

三木 佑太 [記事一覧]

株式会社サイバー・バズ広告メディア事業部 執行役員。 1987年、大阪府出身。2010年サイバーエージェント入社後、 サイバー・バズへ出向。2014年局長に就任し、サイバー・バズで 受注した案件のプランニングの約8割以上を手がけている。2016年広告メディア事業部 執行役員に就任。LINEやAntennaとの 定期的な合同セミナーや総合広告代理店と共同で大型案件にも携わる。共著「クチコミデザイン」を2014年に出版。

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「クチコミデザインで変わるコミュニケーション2」

Vol.8 真の“インフルエンサー”とは?

 

こんにちは。三木です。
年明け最初のコラムとなります。皆さま今年もよろしくお願いします。
昨年はプラットフォーム側の伸びも影響し、インフルエンサー市場が活性化された1年となりました。
インフルエンサーの定義も人や企業により多様化してきています。
今回はこの部分について書いていきます。

 

1.インフルエンサーとは?

 

このコラムでも数回にわたりお伝えしてきたように、インフルエンサー=フォロワー数(閲覧数)が多い方ではありません。

Wikipediaでは、インフルエンサー(influencer)は、世間に与える影響力が大きい行動を行う人物のことを指しています。

つまりその人の影響範囲ではなく、接触した人に対する影響の大きさを示しています。

それをマーケティング、広告に活用することをインフルエンサーマーケティングと呼んでいます。
私なりの解釈では、商品やブランドがターゲットとするコミュニティやセグメント内において、“周囲に影響力を持つ人物”を見つけ、彼らに対して一次的にアプローチし、オピニオンリーダーや専門家を介し、“好意的なメッセージが周辺に広がる”ことを狙うことがインフルエンサーマーケティングだと考えています。

もちろんリーチ獲得という意味では、影響力(フォロワー数の多い方)にサンプリングなどから体験談をSNS上にアップいただく方法も、時として必要です。
ただそれを単発で繰り返すだけでは、フォロワーの態度変容を起こすことは難しいです。

理想は、自社の商品やブランドをインフルエンサーに好きになってもらうこと(応援してもらうこと)です。そのための一つのやり方として、商品をサンプリングして、体験いただく、という手法が存在しています。

まずは、“リーチ獲得施策”と“インフルエンサーとの距離を縮めること”を分けて、考える必要があります。

 

2.どうやって“影響力”があるインフルエンサーを見つけるのか?

 

ただリーチが多い人と態度変容を起こせる人を、どうやって見極めていくのかが課題になります。
単純にInstagramを見ているだけや、その人のプロフィールページに行くだけではわからないことも多いです。

一般的にはソーシャルリスニングを行い、自然派生しているクチコミからインフルエンサーを見つけだしたり、投稿に対する読者のコメントから読み取ってみたり、リアルな接点からインフルエンサーを見つけることもあります。

それ以外にもインフルエンサー同士のつながりや、普段の投稿をウォッチすることでその人の人格が見え、自社の商品やブランドのマッチングを見極めることができます。
PR案件が多いインフルエンサーは少しわかりにくいですが、等身大の投稿をしている方はウォッチをしていると見極めが可能です。

フォロワーも同じ感覚なので、PR案件でも投稿内容で本当にこの人がその商品を好きなのかを見極めることができるはずです。
その人らしさを感じられるかどうかが重要となるため、選定時の目利きは最も重要と言っても過言ではありません。

上記を踏まえた上で、商品を体験いただいた方が良いのか、直接開発背景を伝えるのか、イベントにご招待するのが良いか、など手法は多くありますが、大事なことはその人に合ったアプローチを選ぶことです。

そのためには普段から、インフルエンサーの投稿にも感度を高めておく必要があります。

20代の女性に話しを聞いていると、ネットで検索してもわからないような、「○○ちゃんはこれが好きなんですよ」や「○○さんの趣味はこれですよ」など濃く紐づかないとわからないような情報をもっています。
このあたりまで踏まえてアプローチができると結果も大きく変わってきます。

 

 

 

3.複雑化するプランニングの中で

 

ブログやSNSの登場により発信メディア数も増加し、また表現方法においてもテキスト、静止画、動画など多様化しています。
さらには受け手側の情報量も急増しているので、より届けることは難しくなり、またフォロワー側の知識も高まってきています。

ただ、自分が憧れている、尊敬している、参考にしているなど、好きな方からの発信は態度変容に大きな影響を与えます。誰もが誰かにオススメされたことで、商品を買ったり、イベントに行ったりしたことがあるかと思います。

難しい取り組みにはなりますが、今回述べさせていただいた視点は、インフルエンサーマーケティングを上手く取り入れる際の重要なポイントとなるので、手法に惑わされず、しっかりインフルエンサーと向き合うことが大切です。

 

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