Vol.7
「ニューヨーク発!マーケ最新事情」
さて、今回は北米はじめ世界中で近年注目が高まりつつあるハブスポット社とインバウンドマーケティングについてお届します。
ハブスポットって?
ボストンに本拠地があるハブスポットは、マーケティング専用のソフトウェア会社。
創設者のブライアン・ハリガンとダ―メッシュ・シャーはマサチューセッツ工科大学で出会い、従来のマーケティング手法を覆す新しいマーケティング手法のビジョンを共有し、意気投合。
その後、「インバウンドマーケティング」というマーケティング手法を確立し、WEBマーケティングをオートメーション化するソフトウェアを開発。2005年のソフトウェアリリース以来、効果的なWEBマーケティング戦略と全世界から注目が集まり、現在は90か国以上全1万5千社以上で導入される。
アメリカのWEBマーケティング界ではインバウンドマーケティングの先駆者且つ、最新WEBマーケティングのソートリーダーとしても慕われる。
インバウンドマーケティングって?
従来のマーケティングはスパムメール、迷惑電話、DM、広告などといったように、広告主が自社の商品やサービスを大衆に向かいアピールする売込み型の営業やマーケティングスタイルの「アウトバンド」型が主流でした。
しかし、このアウトバンド型のやり方では商品やサービスを買ってもらうどころか、見込み客は皆嫌気がさしてしまい効果的ではなくなってきています。事実、2013年からネット広告のブロック率が267%増と判明。これは2015年度のアメリカの広告市場全体、約586億ドル規模の18%(約107億ドル相当)の損傷に繋がっている事も分かっています。
そこで、従来のやり方とは逆の「インバウンドマーケティング」をハブスポットが先駆者となり提唱。より効果的なWEBマーケティングの戦略手法としてアメリカのWEBマーケティング界ではインバウンドマーケティングが近年より注目が集まっています。
売込み型ではなく引込み型マーケティング
インバウンドマーケティングは、見込み客が探しているコンテンツを提供する事により、新規顧客の獲得へつなげてゆくといった、コンテンツや顧客の購買フロー(バイヤーズ・ジャーニー)をベースにしたマーケティング手法です。
従来のように迷惑なメールや電話やチラシという売込み型ではなく、インバウンドマーケティングではよりユーザや見込み客にとって価値ある情報をブログやメルマガ、ソーシャルメディアといったチャネルで発信することで見つけてもらう事を目的とし、顧客を引込む形の戦略をとった手法となります。
ハブスポットではネットで情報を探している人たちに対して「見つけてもらう>知ってもらう>買ってもらう>シェアしてもらう」という4大ステップ・流れで新規顧客を獲得するという手法を提唱しています。
① Attract(ユーザーを惹きつける)
ユーザーが検索しているキーワードやトピックをベースにブログやソーシャルメディアでコンテンツを展開。今までサービスや商品に関して知らなかった層を自社サイトへ連れ込む。
② Convert(見込客へ転換する)
自社サイトやブログへ訪問後、より興味を持った人たちに対し行動喚起等を使いリスト化。訪問者を見込み客へと転換する。
③ Close(顧客化)
見込み客のリストよりCRM等を使いリードナーチャリング(購買意欲を促進するための段階的なアプローチ)を掛けていき、見込み客を顧客へと転換。
④ Delight(顧客を満足させる)
顧客になってもらった後はプロモーターになってもらえるよう、アンケートやソーシャルメディア等で常にモニタリングをし、顧客の満足度を充実・徹底する。
いかがでしたか?来月9月は1万人以上の世界中のマーケターが集まるハブスポット主催の「INBOUND (インバウンド)」というカンファレンスがボストンで開催されます。
今年は私もハブスポットパートナー&インバウンドマーケターとして参加してきます。という事で次回はカンファレンスの参加後レポをお届けします!
乞うご期待!
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