若年層のテキスト離れとアプローチの方法

三木 佑太

三木 佑太 [記事一覧]

株式会社サイバー・バズ広告メディア事業部 執行役員。
1987年、大阪府出身。2010年サイバーエージェント入社後、 サイバー・バズへ出向。2014年局長に就任し、サイバー・バズで 受注した案件のプランニングの約8割以上を手がけている。2016年広告メディア事業部 執行役員に就任。
LINEやAntennaとの 定期的な合同セミナーや総合広告代理店と共同で大型案件にも携わる。
共著「クチコミデザイン」を2014年に出版。


「クチコミデザインで変わるコミュニケーション2」

Vol.4 若年層のテキスト離れとアプローチの方法

 

こんにちは。三木です。
前回は「人のメディア化」について書かせていただきました。
今回は、以前私が新入社員と会話した際に感じた「若年層のテキスト離れ」について書きたいと思います。

 

1.若年層のテキスト離れ

日々、世の中の情報量は増えており消費者自身が、処理しきれなくなっている、ということはここ数年言われ続けています。
その結果、届けたい情報が消費者に届きにくくなり、企業は様々な手法やコンテンツを駆使しながら、自社メッセージや商品訴求を行っている様子に工夫が見受けられるようになりました。をしているかと思います。

 

しかし、この情報量の増加は留まることなく、新たなメディアやSNSの登場によりさらに加速している傾向にあります。
その結果、商品購入においての意思決定をする際、何のどんな情報を参考にしているのか、という部分においても変化が起こっていると感じます。

 

次の会話は4月に入社した新入社員(女性:23歳)と私の会話です。

私:「商品を購入する時、どうやって調べたり、探したりするの?」
新入社員:「youtuberの動画とか見ますよ」「あとinstagramで見て、この前マスカラを買いました」
私:「使用感とか、使っている人の声とか気にならないの?」
新入社員:「テキストを読むのが面倒なんですよねw」

 

自分が商品を購入するための意思決定において、テキストで商品の情報や、感想を確認することが面倒だと感じていることに驚きました。
上手く表現するのが難しいですが、感覚的に良いと思ったものを買い、その際には細かい説明よりも、ビジュアル面や、何のメディアから得た情報か、というのが購入の意思決定において大きく影響しているようです。

ただ、すべての商品においてこのような意思決定をしているわけではなく、商品単価が安い商材や、複数のブランドをまたがって使う商材において、このように感じるのだそうです。

 

逆に単価が高い商材は多くの情報を得るためにしっかりと調べ、消費者の人の感想や商品情報をテキストでも面倒だと感じることなくチェックしているようで、お金にあまり余裕がなかった高校生の頃は、特に多くのテキストを読み商品について調べて情報処理を行って意思決定をしていたのだそうです。

つまりターゲットの経済状況、商品へのブランド関与度、商品の単価、商品の購買頻度、商品の保有数によっては、複数の条件の一致次第でテキストでのコミュニケーションが面倒だと感じてしまう傾向にあると言えます。

 

 

2.メディア側の変化

消費者が普段利用しているメディアの移り変わりは、メディア側にも大きく影響が出ているかと思います。
例えば若年層に人気のtwitterは「140文字の制限」、instagramは「画像を中心としたコミュニケーション」、いまや全世代が使っているLINEに関しても「スタンプ」といったような“コミュニケーションの短縮”が、これらメディアの飛躍につながったことは間違いありません。
キュレーションメディアに関しても、複数の情報を一つのテーマにまとめ、それを読むことで完結する形式となっている中で、テキストもありますが、その分、画像も多く使われているという点もヒットしたひとつの要因だと考えられます。

 

消費者が利用するSNSや各メディアの移り変わりは日々起こっていますが、それは消費者側のニーズの移り変わりが色濃く反映されていることが改めてわかります。
消費者もメディアの使い分けを行っており、自分が欲しいと思う情報の取得先を分け、日々の生活を送っていると考えると、企業が届けたい情報に関しても、消費者視点とメディア視点の両軸よりアプローチするのはもちろんですが、伝えたいメッセージや訴求したい内容によってメディアの使い分けを行っていくことが重要です。

 

Twitter・instagram・Youtube、それぞれで伝えられることを改めて整理し、メッセージや、表現を工夫する必要があります。
SNS上で人気のユーザーは、このあたりの感覚に長けており、見ている消費者の心をつかんでいるのかもしれません。

 

 

3.企業として

消費者へのアプローチにおいては、どの企業も工夫を行い、取り組んでいるかと思います。すべての消費者がテキスト離れをしているわけでないので、本質は見失ってはいけませんが若年層ほどこの傾向が強く現れているというのは、感覚として覚えておく必要があります。
テキスト離れをしていく若年層に対して、どのようにアプローチをしていくのかは、デジタルマーケティング上で今後大きな課題となるでしょう。
テキスト離れをしているので、動画を制作する、キレイな画像でアプローチする、という単純な発想だけでは効果に限界があり、上手くいかないというケースも考えられます。
表面上の見せ方でのアプローチよりも、本質的に商品やブランドを好きになってもらえるためにはどうすればよいのかを考える必要があり、根本を考え直すことが大切です。
それは商品、季節ごとのスポットの施策の積み重ねではなく、長い目で消費者とコミュニケーションをとることで、ブランド体験の積み重ねという視点が必要です。

テキストで説明しなくても、画像に触れるだけで購入してもらえるようなデジタルを含めたブランディングができると、若年層のテキスト離れにも今後対応していくことができると考えています。


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