カナダ発。キャッチフレーズに使われたスラング(俗語)でネットがお祭り騒ぎになった、官公庁機関のキャンペーン

ヒューレット秦泉寺 明佳

ヒューレット秦泉寺 明佳 [記事一覧]

愛媛県出身。大学卒業後、広島〜東京〜アメリカと移り住んだフリーランスライター。 通訳、英会話講師など英語スキルを生かした活動も行っています。趣味は料理、ホームパーティー、水泳、ハイキング。各国のユニークな広告やTVコマーシャルのウォッチで一日を費やしてしまうことも。


カナダ発。キャッチフレーズに使われたスラング(俗語)でネットがお祭り騒ぎになった、官公庁機関のキャンペーン

 

 
読者の皆様、こんにちは。

 

 
今回は、カナダ発のニュースをご紹介したいと思います。

 
ニュースの発信地となったのは、Yukon Territory/ユーコンテリトリー
(ユーコン準州)です。

 

 

 

yukon写真01
Picture:Screen shot from Wikipedia

 

 

 

カナダの西北部に位置し、西はアメリカのアラスカ州に東はノース
ウェスト準州と、南側はブリティッシュコロンビア州に隣接している、
カナダで最も小さな準州です。

 

 

さて、こちらのユーコン準州の"Yukon Health and Social Service"
という住民の健康・医療や社会福祉関連サービスを担当する公的部門が
展開しているあるキャンペーンが、地元ユーコン準州やカナダのみ
ならずアメリカなども巻き込んで、ネット上でお祭り騒ぎとなりました。

 

※Yukon Health and Social Service Official Website

http://www.hss.gov.yk.ca/

 

 

 

そのキャンペーンの元々の名前はこちら。

 

 

"We all need the D."

 

 

 

「私たちには"D"が必要だ」という一見何の変哲もない文章のようですが、
実はこの一文には大きな爆弾が含まれていたのです。

 

 

そしてメイン素材となっていたのはこんなビジュアルでした。

 

 

yukon写真02cbc
Picture:Screen shot from CBC News

 

 

 

 

では、なぜこのキャンペーンがネットでお祭り騒ぎを引き起こしたので
しょうか?

 

 

それは、英語のスラングで ”the D ”が意味するものが、男性の生殖器官
である陰茎だったからなのです。

 

 

そういえば、英語では陰茎のことを、” Dick ”とも言いますよね。

 

 

 
ちなみに、元々のキャンペーンの目的はと言うと、冬の間日照時間が不足
するユーコン準州の住民たちに、健康管理のためにもビタミンDを積極的な
摂取を促すことにありました。

 
ビタミンDの欠乏と日照時間不足には関係性があるのはご存知かと思いますが、
なおかつビタミンDは食事からのみで必要量を摂取するのがなかなか難しい
とも言われているのです。

 

そのためキャンペーン素材でも、サプリ等も上手に活用するようにと
呼びかけているものがあります(女性が魚を手にしているもの)。

 

 
yukon写真03SCARYMOMMY
Picture:Screen shot from SCARY MOMMY

 

 
yukon写真04cbc
Picture:Screen shot from CBC News

 

 

 
というわけで、住民の健康管理を第一に考えた啓蒙キャンペーンを展開
したはずだったのですが、キャッチコピーに卑猥なスラングが含まれて
いたばかりに、そのビジュアルが瞬く間にSNS上で拡散、ネット上では
お祭り騒ぎとなってしまったのです。

 

 

 

もちろん、リード文や本文には、” Vitamin D  ” という言葉が出て
きており、キャンペーンはビタミンD摂取の重要性を説いているのだと
いうことは理解できますし、住民にとって本当に大切なことでもあります。

 
しかし、その重要性に目をつぶりながら揶揄してしまいたくなる、あまりにも
インパクトのあるキャッチコピーすぎたようです。

 

 

 

yukon写真05huffingtonpost
Picture:Screen shot from Huffington Post

 

 

 
Yukon Health and Social Serviceは騒動を受けて間もなく、ビジュアルを
変更し、そのキャッチコピーも

 

 

"Did you take your Vitamin D today?"

 

「今日はビタミンDを摂った?」

 

 

 

というシンプルかつ間違いようのないものへと変わりました。

 

 
さて、今回の一件を受けて、騒動の発端となったキャンペーンを展開している
Yukon Health and Social Serviceは、公式Facebookで以下のような投稿
を掲載しました。

 

 
yukon写真06facebook
Picture:Screen shot from Huffington Post

 

 

 

これによれば、

 

 

・若い世代にリーチしたい場合には、時として挑発的な言葉やユーモアを含んだ
メッセージングでその目的を達成することもある。

 

・今回のビタミンD摂取促進キャンペーンは、彼らが想定した範囲を超えた
レベルの下ネタ騒動となってしまった。

 

・Buzzfeedなどでも取り上げられたということは、狙いとしていた若い層にも
十分にリーチできたということだ。

 

・Buzzfeedで取り上げた記事の最初の一文には、「Yukon Health and Social
Serviceは、住民にビタミンDの摂取を呼びかけるキャンペーンを行っている」
と表記されていて、それはまさにキャンペーンの主旨。

 

 

 
ということで、どうやらYukon Health and Social Serviceはミスはミスと
しながらも開き直っているようですし、確かに多くの人に「ビタミンDを
摂取して欲しい」というメッセージが伝わったことも間違いないようです。

 

 
また、一部コメントからは、これからはスラングにも気を付けてコピーや
ネーミングをしなければならないな・・・と二の舞にならないようにと、
今回の失敗に学んだ人や事業者もいたことが伺えました。

 

 

それにしても、そもそも知っていて狙って放ったキワドイキャンペーン
だとしたら、Yukon Health and Social Serviceはタダものではありませんね。

 

 

 

 
※ニュースソース

※Huffington Post
http://www.huffingtonpost.ca/2016/01/26/yukon-get-the-d_n_9080190.html

※Global News
http://globalnews.ca/news/2477695/yukon-government-pulls-ads-urging-residents-to-get-the-d-after-social-media-backlash/

※Buzzfeed
http://www.buzzfeed.com/craigsilverman/yukon-health-services-has-no-idea-what-need-the-d-means#.chwnWLA0R

※CBC NEWS
http://www.cbc.ca/news/canada/north/yukon-vitamin-d-campaign-1.3419207

※AD WEEK
http://www.adweek.com/adfreak/we-all-need-d-says-ad-campaign-obviously-doesnt-know-what-d-means-169187


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