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より確からしい打ち手を考案し、挑戦し続けること
マーケティングインキュベーション課という部署に所属し、ソニーの新規事業の立ち上げに携わっています。現在はwenaというソニーのスマートウォッチを担当しています。おもしろさは、何でも出来ること。例えばソニーの基幹事業(テレビとかカメラとか)の場合などは、過去のラーニングもかなりありますが、新規事業は全てが初めてと言っても過言ではない。何がハマるか分からないので、とにかくやるしかないという部分、楽しいです。
難しさも同じ要素からきますが、とにかく正解が分からない中で、曖昧さに耐えながら、より確からしい打ち手を考案し、挑戦し続けること。特に、私がいる環境に置いてはマーケティングがかなり広義の意味を持つと感じています。事業の目標を達成するために繋がることであれば何でもやりますので、実行出来る推進力が大切なのだと思います。ぶれない強さも、柔軟に変化出来る対応力も、どちらも日々進化させていかなければと思っています。
今は、リアルに「マーケティング」ですね。分からなすぎて(笑)
マーケティングってなんなんだと毎日思っています。
あらゆるデータやフレームや概念などなどもちろん全て参考になりますし最善を探すんですが、生き物(市場・顧客)を相手にしているので、恋愛と一緒ですね、どうしたら好きになってもらえてどうしたら付き合える(購入して貰える)のか? 都度変わっていくし、明確な答えはないですよね。
でも確度を上げる為に出来ることは、きっと山ほどある。不確実さや曖昧さが多い中、とにかく芯を持って取り組み続けることなのかなと。一つ実感出来るようになったこととしては、データとかレポートとか、机に座っていて手に入る情報だけではマーケティングの差はつかないということです。その情報はきっと他社も持っているわけで。自らお店に立ったり、誰かに会うたびにこの製品どう思う?とヒアリングしたり。自分の足で手にいれた情報や経験でこそ、差別化や改善がはかれるものだと感じています。
リクルートという会社を通ったこと、です。
ご存知かもしれませんが、「お前は何がしたいの?」と、問いかけ続ける文化。
1000回くらい尋ねられて999回は答えられなかったですね(笑)
「何のために働くのか?」「どうなりたいのか?」「それはなぜなのか?」誰かが何を言ったとか、こっちの方がいいだろうとか、そういうことではなく自身の芯はなんなの?と。
本当に死ぬほどしつこいので、みんな1度は煮詰まるくらいなんですが、「自分」がないままでは何にも成し遂げられないということ、当事者意識を持って自律することの大切さ。それまで全く考え無しだった自分とどこまでも向き合い続けてくれたことに非常に感謝していますし、あの日々がなかったら今の私とは別人だっただろうと思う経験です。
とにかく自分と本気で向き合うってほんとうに難しい。自分以外に誰も答えなんか教えてくれないんで。正解もないし、答えはなんだっていいんですが、自分のことなのに分からない沼によくはまってましたね(笑)
おかげさまで今は、「何のために働くのか?」明確に答えられます。
写真=三輪憲亮
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