オーストラリア発。世界中で超話題となった8つの動画は全て作られたものだった!?小さなプロダクションの大きな試みとは?

ヒューレット秦泉寺 明佳 [記事一覧]

愛媛県出身。大学卒業後、広島〜東京〜アメリカと移り住んだフリーランスライター。 通訳、英会話講師など英語スキルを生かした活動も行っています。趣味は料理、ホームパーティー、水泳、ハイキング。各国のユニークな広告やTVコマーシャルのウォッチで一日を費やしてしまうことも。

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オーストラリア発。世界中で超話題となった8つの動画は全て作られたものだった!?小さなプロダクションの大きな試みとは?

 

 

 

読者の皆様、こんにちは。

 

 

ここ1~2年の間にインターネット上で公開され、その後瞬く間に世界中に拡散されて話題になった"Viral Video"のいくつかを覚えていらっしゃるでしょうか?

 

まずは、その中から8つの動画をご覧ください。

 

 

 

1)サメと格闘した男 2014年6月公開 Online View数:2140万回以上

 

 

オーストラリアのシドニー湾で、ある男性が出くわしてしまったのは映画「ジョーズ」のモデルにもなっている巨大なホホジロザメ。男性とサメとの壮絶なバトル!

 

 

" GoPro: Man Fights Off Great White Shark In Sydney Harbour "

 

 

 

 

2)クレイジーな男の竜巻セルフィー 2014年8月公開 Online View数:1520万回以上

 

 

車で走っているときに、巨大な竜巻に遭遇したらどうしますか?こちらのクレイジーな男性は、なんと竜巻とセルフィーを撮ることを選択。その顛末とは?

 

 

" Crazy Guy Runs Into Outback Tornado To Take Selfie "

 

 

 

 

3)トロフィーハンターへのライオンの逆襲 2016年6月公開 Online View数:1160万回以上

 

 

トロフィーハンターと呼ばれる、動物たちの頭部を狩猟記念品としたいハンターたち。ある女性ハンターが狩猟に成功したのはライオンでした。成果を前に記念写真に興じるハンターたちに思いもよらぬ逆襲が!

 

 

" Lion Takes Revenge On Trophy Hunter! [LEAKED VIDEO] "

 

 

 

 

4)あわや落雷直撃になりそうだった彼女を見た彼氏のOMG!リアクション 2016年2月公開 View数:5890万回以上

 

妖しい空模様の中、海岸線に出かけたとあるカップル。先を急いで水辺に近づいた彼女にあわや落雷!背後からついて行きながらビデオを撮影していた彼氏は、「OMG!!!」連発で大リアクション。

 

 

" Lightning almost strikes girl in Sydney!!! Boyfriend's reaction is priceless!!!! "

 

 

 

 

5)白馬スキー場でスノーボーダーの女性がクマに追いかけられる!? 2016年4月公開 View数:3440万回以上

 

 

こちらの動画は、なんと日本の白馬スキー場での出来事。白銀の世界で気持ちよくスノーボードを楽しむ女性。歌をくちずさみながら滑る彼女の背後を、なんとクマが追いかけてきて・・・!?

 

 

" Snowboarder Girl Chased By Bear - I Was Singing Rihanna Work And Didn't Know It Was Behind Me! "

 

 

 

 

6)アメリカ対日本 究極の自撮り棒対決 2015年7月公開 View数:2140万回以上

 

 

シドニーの観光名所を背景に洋上でセルフィーを撮る観光客たち。混雑ゆえのちょっとした接触から、アメリカ人男性と日本人男性が喧嘩を始めます・・・

 

 

" USA vs JAPAN - Ultimate Selfie Stick Fight "

 

 

 
 

7)カッコよく映画のプレミアイベントに向かいたかったストームトゥルーパー 2015年8月公開 View数:680万回以上

 

 

人気映画スターウォーズのストームトゥルーパーに扮して、いざ同映画のプレミアイベントへ!限られた視界のコスチュームで長い階段を下りるのは少々難しかったようです。

 

 

" Stormtrooper Falls Down Stairs On The Way To Star Wars Premiere "

 

 

 

 

8)飛行していたドローンがダンスフェスティバル会場に突然落下! 2015年9月公開 View数:380万回以上

 

空から地上を撮影していたドローンが、動作不良となり突然の落下!落下した先では、イベントが開催されたくさんの人々がダンスをしていました。無事に遺失物保管所に届けられたドローンに映っていたものとは?

 

" GoPro Falls Off Drone Into Burning Man Dance Floor "

 

 

 

※注記※
・1)から8)の各動画のOnline View数は、The Woolshed CompanyのPress Releaseより抜粋(Youtube上のそれぞれの動画に紐づいて表示されている再生回数とは異なります)。
・データ出典元:https://www.dropbox.com/sh/a8od7127u34xjci/AAAjzAtDzfoXzeGWR01jMqDXa/Press%20Release/The%20Viral%20Experiment%20-%20Press%20Release.pdf?dl=0

 

 

 

楽しんで頂けましたでしょうか?

 

こんな動画を発見したら、ついついシェアしたくなりませんか?

 

 

 

さて、動画をご覧になられてもしかしたら既にお気づきになられた方がいらっしゃるかもしれません。

 

 

各動画の画面左上に表示されていた"REAL OR FAKE? CLICK TO FIND OUT!"という文章をクリックしてみた方はおわかりかと思います。

 

 

そう、これら8つの動画はどれもこれも" FAKE "。演出によって作られた偽物動画だったのです。

 

 

 

世界180か国以上で閲覧され、160万以上の" いいね "を集め、50万件以上のコメントが寄せられたこれらの動画は、各メディアでも大きく取り上げられました。

 

 

woolshed写真01
Picture:Screeen shot from Woolshed Officail Video on Youtube

 

 

アメリカのメディアでこれらの動画をニュースとして紹介したのは、NBC、FOX、CBS、CNN、Sky NewsそしてABC。アメリカ以外でも、ヨーロッパ各国、イギリス、日本、ロシア、カナダ、中国、韓国のテレビで取り上げられたのだそうです。

 

テレビとともに、動画の拡散、口コミの伝播に一役かったのが活字メディア。The Guardian、Sky News、News Limited、The Independent、The Mirror、The Sun、The Telegraph、Time Magazineが記事として取り上げました。

 

 

 

メディアで紹介されると、これを信じる人と信じない人の両者に視聴者やメディア側の反応がわかれ、本物かどうかの議論も巻き起こりました。

 

専門家による分析が行われ、それぞれがコメントを発表した同議論でしたが、結果的にはこれらの動画を製作した企業の7月11日付けのプレスリリースで、すべてが偽物だったことが明らかになりました。

 

 

 

さて、今回の企てを実行したのは、オーストラリアのメルボルンにある小さなプロダクション会社。

 

 

" The Woolshed Company "

 

 

woolshed写真02
Picture:Screeen shot from The Woolshed Company Official Website

 

 

 

2013年に設立されたまだまだ若いプロダクションですが、既にいくつかの賞を受賞するなど、そのプロダクション能力、プロダクトの完成度、クオリティ、オリジナリティの高さには一定の評価があるようです。

 

 

 

ではなぜ同プロダクションは、これら8つの偽物動画を製作し公開したのでしょうか。それは、" Viral experiment "のためだったと発表しています。

 

 

・コンテンツがどのように世の中に拡散されていくのか?

・どんな要素を含んだコンテンツが拡散されるのか?

・世の中や人々は、コンテンツの真偽を問うか?

 

 

 

こうしたクエスチョンに対する答えを探るべく、同プロダクションはなるべく低予算で8つの動画を製作し、インターネット上に公開するという" 拡散実験 "を行ったのです。

 

 

そしてその種明かしとして、作成公開された動画がこちらです。

 

 

" The Viral Experiment "
 

 

 

woolshed写真03
Picture:Screeen shot from The Woolshed Company Press Release

 

 

 

実験の結果を受けて同プロダクションは、どんなコンテンツが拡散に成功するのか、またコンテンツの長短に関わらず、どんな要素がバイラル・マーケティングキャンペーンには必須なのか、その回答を が得られたと発表しています。

 

 

その回答は世の中にリリースされていませんが、プロダクションが8つの動画を製作した際に常に念頭に置いていたことは以下の通り。

 

 

・視聴者をこちらのペースに乗せ、巻き込む
・視聴者を驚かせるor笑わせるor震えさせる
・視聴者を面白がらせる(エンターテインする)

 

 

視聴者に「本当かな?嘘かな?」と考えさせてしまうかもしれないこと、それはどちらでも良いのだそうです。それよりも何よりも、視聴者に面白がってもらうことが一番大事なのだそうです。

 

 

 

これら8つの動画に見覚えがあった方はいらっしゃいましたか?

 

 

嘘だったのか!だまされた!と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、今回の実験で同プロダクションの実力の高さが実証されたとその手腕を評価する声もあります。

 

The Woolshed Companyにとって、大成功のPRになったことは間違いないようです。

 

 

 

※The Woolshed Company Official Website
http://www.thewoolshedcompany.com/

 

 

 

※ニュースソース

※Ad News
http://www.adnews.com.au/news/this-agency-spent-two-years-faking-videos-for-viral-hits-you-won-t-believe-what-happened

※mumbrella
https://mumbrella.com.au/melbourne-production-company-social-media-viral-fooled-world-8-times-379214

※NEWS abc
http://www.abc.net.au/news/2016-07-12/australian-company-behind-fake-viral-videos/7588288

※9 NEWS
http://www.9news.com.au/national/2016/07/12/01/21/melbourne-production-house-admits-lying-and-misleading-the-public

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