イギリス発。ARを用いたバーチャル献血ができるOOH広告で献血の大切さとドナー登録を呼びかけ
イギリス発。ARを用いたバーチャル献血ができるOOH広告で献血の大切さとドナー登録を呼びかけ
読者の皆様、こんにちは。
今回は、イギリスのあるAR(Augumented Reality/拡張現実)を用いたOOH(Out Of Home)広告キャンペーンをご紹介したいと思います。
キャンペーンを展開したのは、イギリスの" NHS Blood and Transplant(以下NHSと表記)"という国営の機関。2005年に設立された同機関では、輸血用血液や移植臓器に関係する事業を展開しています。
Picture:Screeen shot from NHS Blood and Transplant Official Website
※NHS Blood and Transplant Official Website
http://www.nhsbt.nhs.uk/
NHSは、より多くのイギリス国民に輸血の大切さを実感してもらうことで輸血用血液のドナーになってもらう目的で、今回の" バーチャル献血 "キャンペーンを企画・実行しました。
キャンペーン実施に協力したのは" 23red "というクリエイティブエージェンシー。
そして、キャンペーンはイギリス国内2か所、去る5月18日、19日、20日の3日間がバーミンガム、そして5月20日、21日、22日の3日間がロンドンのウェストフィールドにある大型スクリーンを用いて実施されました。
Picture:Screeen shot from campaign
大型スクリーンには、空の輸血用パックとその隣に顔色の優れないとてもしんどそうな患者さんが映し出されています。そして「I need your blood donation.Can you help?(あなたの献血が必要です。助けてくれませんか?)」という文字が。
さて、この患者さんを助けてあげるにはどうすれば良いのでしょうか?
バーチャル献血への参加方法は以下の通りです。
スクリーン前を通りがかりキャンペーンに参加したいと思った人は、特製のステッカーを腕に貼り付けます。そしてその場所にスマートフォンをかざすのです。すると、参加者の腕に輸血用の針がさされチューブから血液が送り出されていくのがスマートフォンのスクリーン上で確認できるようになり、献血がスタートするのです。
Picture:Screeen shot from campaign
献血が始まると、はじめは空だった輸血用パックが血液で満たされ始めます。そして、助けを求めていた文章も「Clair is busy donating(クレアは献血に忙しい)」、「It's helping already(もう助けになりだしています)」と変化していきます。
また合わせて、あなたの時間を1時間提供してくれることで、最大3人の患者さんのコンディションを改善できるというメッセージも表示されます。
Picture:Screeen shot from campaign
さらにもう一つ気が付くのが、スクリーン上の患者さんの姿に変化が見られはじめることです。
最初はとてもしんどそうだった患者さんが、献血の進行とともに徐々に元気そうな表情になってきます。
Picture:Screeen shot from campaign
そして輸血用パックが満タンになると、患者さんの顔はとても元気そうになり、画面には「Thanks Clair.(ありがとうクレアさん)」と感謝の言葉が表示されます。
今回のキャンペーンを展開するにあたっては、開催場所に同機関のスタッフが常駐し対応。
バーチャル献血を体験してみて、実際に輸血用血液のドナーになりたいという人やドナーとして登録をしたい人は、現場にいる同機関のスタッフに伝えるか、機関のホームページを訪れるようにと大型スクリーン上でも促されます。
Picture:Screeen shot from NHS Blood and Transplant Official Twitter
さて、今回のキャンペーンでスクリーンに患者として登場した男性1名、女性2名は、いずれも過去に輸血を受けられたからこそ今の命があるという3名。
彼ら3名の実体験とともに語られる、今回のキャンペーンの背景はこちらの動画でご覧ください。
" Power of Blood - Behind The Scenes "
※ニュースソース
※BBC NEWS
http://www.bbc.com/news/uk-england-birmingham-36336918