しらけ・バブル・氷河期・ゆとり…あなたの時代の新卒採用は公正だった? デジタルトランスフォーメーション時代の新卒採用にダイジなこと

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売り手市場の中、企業の人材獲得競争が激化している。空前の人材不足にあえぐ中、新卒採用市場における「採用マーケティング」の重要度は増すばかりだ。

 

優秀な新卒学生らを惹きつけ、かつ、適正な評価をするために、近年注目を集めるのが、デジタル時代の新たな採用手法。

ライバルに打ち勝ち、企業の未来を担う優秀層を獲得する大手企業や先進企業は、動画PRによる一次面接により、効率化のみならず、応募する学生にとっても納得性の高い選考手法を導入したり、最新のAI技術を搭載した適性検査等を行うことで、より先進的なマッチングを実現する適性検査を活用している。

学生の周囲の友人による客観評価も加味する「360度調査」や、AIによる、「リモート説明会」など、最新手法を押さえることが優秀層学生のハートを掴む!?

 

 

■歴代の新卒採用が公平とは言えない…
世代別新卒採用の再現動画にみる「ココがヘンだよ新卒採用」

 

AI適性検査を用いる評価ツール『GROW360』を提供するInstitution for a Global Society株式会社(以下、IGS社)が配信した、しらけ世代、バブル世代、氷河期世代、プレッシャー世代、ゆとり・さとり世代の5世代に渡る「新卒採用選考の歴史」を描いた動画を見ると、一口に就活といっても世代によって大きく様相が異なることがよくわかる。

 

この動画は、各世代100名ずつ、計500名に対して実施した調査結果をもとに作られたもので、時代背景、景気状況、採用手法の変遷により、移り変わってきた新卒採用事情を再現したダイジェスト映像となっている。

 

 

動画内では、明らかに「公平」ではなかった選考が当たり前に行われていたことが、アイロニックに紹介されている。実際にアンケートであがった体験談をもとに再現されたシーンは実に興味深い。

 

しらけ世代では「縁故採用」が多数、バブル世代では「車を一台あげるからうちの会社に来てくれないか」と説得され、応募していない企業からなぜか内定通知が届くなど、空前の“売り手市場”ならではの、就活生からしたらうらやましい限りの珍エピソードも。

「就職氷河期」の真っただ中であった氷河期世代では、平然と女性の応募が断られるなど、いずれの時代も「公平」とは程遠い状況が実際に起こっていた。

 

そしてゆとり・さとり世代のシーンでは、新しい選考トレンドが生まれていることが紹介される。採用プロセスのデジタルトランスフォーメンションにより、より本質的な評価を効率的に行えるようになったためか、動画での自己PRや、親しい知人や友人などが評価する第三者評価も加味される「360度評価」など、企業は積極的に多面的に学生のポテンシャルをポジティブに見定めるための新手法を導入しはじめている。

 

■選考の新手法とそのトレンドは?

 

IGS社の解説によれば、ゆとり・さとり世代からは、より多面的に学生の長所を見ようとする採用手法がトレンドになってきたという。

そのトレンドを理解する意味でも、その新手法を具体的に見ていこう。

 

  • 自己PR動画・動画面接

動画はあらゆることを映し出す。書類だけではわからない、新卒の人柄やキャラクターを見極める意図があるようだ。また、同様の理由で、企業からの質問に対し、自ら回答するシーンを録画し、その動画を企業に送る「動画面接」も出てきた。

 

  • 360度評価

360度評価とは、文字通り、360度、ありとあらゆる方向から評価を行うものだ。従来は、自分でエントリーシートを書き、自己PRを行うにとどまっていたが、360度評価は、大学の友人など、第三者からの評価を自己評価に加えて選考するものだ。

主観的な評価と共に、客観的な評価も加味することで、より多面的に対象者を見ることができる。

 

IGS社は、その360度評価の「自己評価」と「他者評価」、そして「気質診断」の結果を基に、AI(人工知能)が補正・分析する評価ツール「GROW360」を提供している。企業は、AIが分析・学習したデータによって、受検者の成長性や採用リスクを判定することができる。

自社が求める人材像とのマッチ度合いが定量的に判断できることで、企業側にとっても採用のミスマッチリスクを減らしてくれる。

 

GROW360は、新規採用はもちろん、人材育成などの用途も含めて、すでに中小から大企業まで多数の導入実績があり、誰もが知る有名な大企業でも活用されているようだ。

※GROW360
https://www.grow-360.com/toitsu/20212022

 

  • リモート説明会・Web面接

近年は、オンライン上で会社説明会や面接を行う、リモート説明会やWeb面接という手法も浸透しはじめている。

 

株式会社エイチは、企業説明会をリモートによって行うことのできるリモート説明会やリモート面接のソリューション『リモセツ』を提供している。

同社によれば、オンライン配信の講義イベントには「撮影テクニック」が必須であるとし、見やすく、聴き取りやすい配信手法を慎重に選択すべきだという。企業担当者が学生ひとりひとりに熱量をもって訴えかけるような臨場感、距離感の近さを表現することも大事だそうだ。リモート説明会や面談は、オンラインツールを使用すればだれでもできるような気がしてしまうが、確かに、カメラワークや資料の視認性などはプロの手を借りたほうが確実かもしれない。

 

※エイチ「リモセツ」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000026577.html

 

企業の人事が採用マーケティングを実施し、より優秀な人材を引き付け、確保していくためには、新しい採用手法について常にアップデートし、ツールを駆使していく必要がある。

 

デジタルトランスフォーメーションが進む未来の新卒採用マーケティングにおいては、『リーチ』という点ではデジタルツールを駆使し、より確実にターゲットとなる学生に“面倒を掛けずに”情報を得てもらう努力、そして『コンバージョン』においては、より「公平」で透明性の高い、多角的な評価の導入が不可欠だ。

 

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