カスタマーの商品に対する「誤解」を逆手に取ったニューカッスルの新CM&恒例の独立記念日イブ企画
カスタマーの商品に対する「誤解」を逆手に取ったニューカッスルの新CM&恒例の独立記念日イブ企画
読者の皆様、こんにちは。
今回ご紹介するブランドは、イギリス発のエールビールブランド、
「Newcastle/ニューカッスル(ニューキャッスル)」
です。
Picture:Screen shot from Strategist Magazine
※Nwecastle Brown Ale Official Website
https://www.newcastlebrown.com/
イギリスで1927年から製造が開始された「Newcastle Brown Ale/
ニューカッスルブラウンエール」は、現在はハイネケン社の傘下に
あり、全販売量の半分以上がアメリカでの販売によって占められて
いるほど、同社にとってアメリカは重要な市場となっています。
そんなニューカッスルは、2年前から毎年7月4日のアメリカ独立記念日
に合わせたこの時期に、イギリスらしいブラックユーモアの効いた
マーケティングキャンペーン「Independece Eve」を展開し、話題に
なっており、およそ1年前にこちらの「スゴい★PR」でもその取り組み
をご紹介しました。
Picture:Screen shot from chiarabernardinello.wordpress.com
※ニューカッスルビールが2014年の米独立記念日に向けて放った
きわどいマーケティングの記事はこちらから
https://nipponmkt.net/wp_new_nipponmkt/2014/07/03/sugoipr-57/
さて、今年2015年の夏はニューカッスルがどんな面白いマーケティングを
仕掛けてくるのかと待っていたところ、早速ニュースになっていたので
ご紹介します。
ニューカッスルの看板ビールと言えば、「ニューカッスルブラウンエール」
ですが、その「ブラウンエール」という名前と、赤茶色に近いビールの
色味のためなのか、こちらのビールに対して人々が抱いているイメージは、
「濃いビール」
「重たいビール」
「ダークビール」
といったものが多いのですが、それは実は「Misconceptions/誤解」。
ブラウンエールながら、すっきり飲みやすい飲み口が特徴のビール
なのです。
そこで、アメリカでの認知度を上げたとは言え、まだまだ手に取ったこと
の無い人が持っているであろう「誤認」を正すべく、「Misconceptions」
という点をテーマにして今夏のマーケティング第一弾のCMが作られました。
※「Misconceptions/誤解」をキーワードにしたニューカッスルの
ピー音連発(!)の2015年夏の最新コマーシャルはこちら。
""Misconceptions" presented by Newcastle Brown Ale"
CMには何組かの、ニューカッスルブラウンエールを初めて飲んでみて、
それまでの認識が間違っていたことに気付いた!という人が登場します。
「こんな誤解をしていたなんて、自分はとんな阿呆ものだ!」
などと、少々汚い言葉も盛り込みながら(原文では、 “a dumb idiot”、
“a big fucking idiot”、“a couple of ignorant assclowns”などが
ピー音とともに) 、その誤解を語るこちらのCM。
Picture:Screen shot from Newcastle Brown Ale's Official Youtube Video
その結果として、
"It's better than you thought."
「思ってるより良いもの(美味しいビール)だよ」というメッセージを
裏打ちする構成になっています。
こちらのCMをオンエアし、ニューカッスルビールに対する人々の
誤解を解きながら、もちろん3年目の「Independence Eve」を祝う
キャンペーンも展開しています。
Picture:Screen shot from Chilled Magazine
今年は、
“You’re welcome for the day off of work”
“No work on July 3rd — you’re welcome!”
「どういたしまして、仕事が休みになって良かったね。」、「7月3日は
仕事がお休みだね。どういたしまして!」すなわち、「イギリスが負けた
おかげで、独立記念日の前の日がお休みになったね」というフレーズを
メインに据えています。
7月4日の独立記念日前日の3日=Independece Eveは今年は金曜日にあたり、
同祝日を祝うために休暇を取る人、休みになる会社が多そうだということで、
「この休日をアメリカ人が楽しめるのは、イギリスが負けたおかげさ!」
というブラックユーモアを盛り込んできたのですね。
ニューカッスルのウェブサイトや店頭では、購入時に使えるクーポンを
提供するなどして、独立記念日を祝うパーティーやBBQなどで飲むビール
として同ビールを購入してくれるように後押ししています。
また、今夏は全米各地で試飲イベントの開催も予定しているのだとか。
さらに、ニューカッスルブラウンエールに対して、「独立記念日
イブの休日をくれてありがとう!」というサンキューメッセージビデオを
「#IndependenceEve」のタグ付けとともに投稿することで、ロンドン旅行
などの賞品が当たる企画にファンが自動エントリーされる企画も実施
しています。
今年は、より多くのパーティーやBBQでニューカッスルブラウンエールを
見かけることになりそうです。
※ニュースソース
※Agency Spy
http://www.adweek.com/agencyspy/droga5-curses-at-misconceptions-for-newcastle/88543
※BLACK BIRD PR NEWS
http://www.satprnews.com/2015/06/22/newcastle-brown-ales-latest-ad-reassures-new-fans-theyre-not-idiots-for-just-now-becoming-fans/
※Just Drinks
http://www.just-drinks.com/news/heineken-highlights-newcastle-brown-ales-light-side-video_id117320.aspx
※Food & Beverage Magazine
https://fb101.com/2015/06/newcastle-builds-on-successful-independence-eve-campaign/