インド発。カシミール地方初の総合広告代理店が放った勇気ある対テロリズムキャンペーン
※Picture:Screen shot from C&G Baby Club Sound Of Happy Official Website
今回は、インド北部とパキスタン北東部の国境付近にひろがる山岳地域カシミールの広告代理店が展開しているあるキャンペーンをご紹介します。
' BlackSheep.Works '
'ブラックシープワークス’はカシミールでは初めての総合広告代理店/マーケティングエージェンシーです。
2016年7月にオフィシャルに業務をスタートしたばかりの同社を立ち上げたのは、カシミール出身のAsif Amin Tibet Baqual氏。彼の両親は医師になってほしいと思っていたのだそうですが、彼自身はマーベル社のコミックに傾倒するなど、いずれはクリエイティブの世界で仕事をしたいと常々考えていたのだそうです。
ライターやレポーター、コピーライターとして書く技術を習得し、広告代理店に勤務しながら、インドの首都デリーや果ては東アフリカでの勤務も経験したAsif Amin Tibet Baqual氏。いずれ独立・開業を考えるようになった際に、やはり離れた故郷を懐かしく思い、「カシミールでも広告代理店が成り立たないわけがない!」と決断し故郷へ20年以上ぶりに戻り、ブラックシープワークスの立ち上げとなったのです。
地元のいくつかの企業をクライアントとしてスタートした同社ですが、そうしたワークとは別にあるインパクトのあるキャンペーンとそのクリエイティブが話題になっています。
’Stand United Against Terror '
' テロに対してともに立ち向かおう '名付けられたキャンペーンでは、テロの標的となった都市とイスラム過激派組織・テロリスト/武装グループの名前を組み合わせたインパクトのあるクリエイティブがリリースされています。
Picture:Screen shot from BlackSheep.Works Official Twitter
まずこちらは、「パリ」と「イスタンブール」の二都市に「ISIS/アイシス」が組み合わさったもの。
Picture:Screen shot from BlackSheep.Works Official Twitter
続いてこちらは、チュニジア共和国の首都「チュニス」と「レバノン」に「ISIL/アイシル」が組み合わさったもの。
Picture:Screen shot from BlackSheep.Works Official Twitter
さらには、「バングラディッシュ」とシリア西部の都市「ホムス」に「Daesh/ダーイシュ」が合わさったもの。
Picture:Screen shot from ADVERTOLOG
そして最後は、「バリ」と「ダマスカス」に「ALQAEDA/アルカイーダ」が組み合わされました。
これらのクリエイティブでは、土地、人種、宗教にかかわらず、テロリストは攻撃を行っており、テロリストやテロリズムにはどんな傾向もバイアスもないというメッセージが示されています。
そしてだからこそ、我々も皆でともにテロに立ち向かうことが大切なのだと。
勇気あるキャンペーンを高い完成度のクリエイティブで世界に向けて発信しているブラックシープワークス。
同社に危険が及ばないように願います。
※BlackSheep.Works Official Website
http://blacksheep.works/
ニュースソース
※BEST ADS ontv
http://www.bestadsontv.com/ad/82703/BlackSheepWorks-Stand-United-Against-Terror
※ADVERTOLOG
http://www.advertolog.com/brands/blacksheep-works-9173060/
※Campaign Brief Asia
http://www.campaignbriefasia.com/2016/10/blacksheepworks-kashmirs-print.html
※The Economic Times
http://economictimes.indiatimes.com/magazines/brand-equity/the-story-behind-kashmirs-first-creative-shop-blacksheep-works/articleshow/54308469.cms5