112年の歴史ある団体が方針転換。ガールスカウトの人気クッキーがついにオンラインで購入可能に!

ヒューレット秦泉寺 明佳 [記事一覧]

愛媛県出身。大学卒業後、広島〜東京〜アメリカと移り住んだフリーランスライター。 通訳、英会話講師など英語スキルを生かした活動も行っています。趣味は料理、ホームパーティー、水泳、ハイキング。各国のユニークな広告やTVコマーシャルのウォッチで一日を費やしてしまうことも。

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112年の歴史ある団体が方針転換。ガールスカウトの人気クッキーがついにオンラインで購入可能に!

 

 

 

読者の皆様、こんにちは。

 

 

「Girl Scouts/ガールスカウト」に参加していたことのある方、
また団体やその活動と何らかの形でかかわったことのある方は
いらっしゃいますか?

 

アメリカでは、1912年の設立以来112年の歴史を誇る同団体は、日本
でも1920年に活動が開始されるなど、世界中で145の国と地域、1000万人
以上の団員が所属しています。

 

アメリカでは、200万人ともいわれる女子が参加している同団体。
(日本では47都道府県約4万人)

 

団員の年齢や成長のステージに応じた様々な活動への参加を通して、
人格向上、人生で役立つスキルの習得などを支援し、社会に貢献できる
女性の育成を目指しています。

 

girlscouts写真01
Picture:Screen shot of Girl Scouts Organization Official Website

 

※Girl Scouts Organization Official Website
http://www.girlscouts.org/

 

 

さて数あるガールスカウトの活動の中で、最もアメリカ人が楽しみに
しているものといえば・・・

 

「ガールスカウトのクッキー」

 

です。

 

 

アメリカ人に、「好きなガールスカウトクッキーは?」と聞くと、
たいてい瞬時に答えが返ってくるくらい、老いも若きも、そして
男女問わず人気のものです。

 

 

同団体のウェブサイトにもガールスカウトクッキーのページがありますが、
例年1月から3月がクッキーの販売が行われる季節

 

この時期には、スーパーの店先などで、親御さんに付き添われた少女たちが
ガールスカウトクッキーを販売する姿を多く見かけます。

 

Picture:Screen shot of Girl Scouts Organization Official Website

 

Picture:Screen shot of Bloomberg Businessweek

 

 

余談ですが、アメリカで一番人気なのは、「Thin Mints」という、チョコミント
味のクッキーにチョコがけされたもの。

 

他にも写真のようなラインナップがあります。

 

 

girlscouts写真04
Picture:Screen shot of Girl Scouts Nation's Capital

 

 

 

さて、このクッキーを販売のする目的はというと、「団体の資金集め」とともに、
「クッキーの販売を通して団員たちが物を売る経験を得て、お金やビジネスに
ついて学ぶ」という事なのだそうです。

 

 

そしてこれまでは、スーパーや路上などでの販売や、ご近所さんなどへの
ドアtoドアの訪問販売、そして団員の親御さんが職場や友人知人に購入を
呼びかけて子どもをサポートするのが主だった販売方法でした。

 

私も、昨年・一昨年と、子どもが団体に参加している友人の夫婦から、
どの味が何箱いるかという希望を聞かれ、事前に注文をしました。

 

参加している子どもたちには、それぞれ売り上げ目標があり
それを達成することは名誉であることから、親も子供も必死です。

 

 

そして、インターネットやSNSの普及と子どもたちへの浸透とともに、
オンライン上でクッキーの販売を告知したり、SNSを活用する
子どもたちが出てきました(有名なのは、「Honey Boo Boo」など)。

 

が、昨年まではガールスカウトはこれらの活動を発見すると、即座に
取りやめるよう指示し、また広く禁止の告知を出していました。

 

※Honey Boo Booの経緯を報道した記事はこちら
http://www.foxnews.com/entertainment/2013/03/01/thin-mint-mess-honey-boo-boo-banned-from-selling-girl-scout-cookies/

 

 

しかし、そんな団体の方針も時代の流れには逆らえず、2014年12月、
ついに、ガールスカウトクッキーをオンライン上で販売するという
決定を、「Digital Cookie」というプラットフォームの導入
とともに
発表しました(ウェブベース、モバイルベースの2種)。

 

ウェブベースのプラットフォームでは、団員は個人のクッキー販売
ページを持つことができます(団員の氏名や居住エリアは非表示)。
そして、自分がどんな目的でクッキーを販売するのかというビデオ
などもアップロードできるのだそうです。

 

 

Picture:Screen shot of NY Times


 

 

この歴史的な決定は、各メディアがこぞって報道。

 

 

ただし、「Digital Cookie」の使用を団員に許可するかどうかは、
地区のガールスカウト団体に一任されています。

 

そして、オンラインで実際に購入できるのは、子どもたちの両親に
よって事前に承認されたユーザーのみ。

 

まだまだ制限が厳しいようにも感じますが、この「Digital Cookie」は
Facebookとシンクするということもあり、両親などのSNSのネットワーク
を通じて、オンラインクッキー販売の輪は広がっていく可能性が
あるようです。

 

 

より多くを売り上げたい子どもたちと、お気に入りのクッキーを間違いなく
手に入れたいクッキーファンの両者にとって、嬉しい変化となった
今回の米ガールスカウト団体の舵取り。

 

昨年は1000箱のクッキーを売り上げたという、マンハッタンに住む9歳の
Zack Bennettちゃんは、今年は1500箱を目標にすると、新たに導入された
「Digital Cookie」のトレーニングを受けて意気込んでいるそうです。

 

 

 

さて、2014年、読者の皆様にとってはどんな一年でしたでしょうか?
この一年、「にっぽんのマーケター」にご注目頂き、また「スゴい★PR」を
ご愛読頂きましてありがとうございました!
来年も引き続きよろしくお願いいたします。

 

 

 

※ニュースソース

※Businessweek
http://www.businessweek.com/articles/2014-12-01/buying-girl-scout-cookies-online-thin-mints-finally-reach-the-web

※CNN Money
http://money.cnn.com/2014/12/01/technology/girl-scout-cookies/

※Fortune
http://fortune.com/2014/12/01/girl-scout-cookies-online/

※abc News
http://abcnews.go.com/blogs/entertainment/2013/03/girl-scouts-ask-honey-boo-boo-to-stop-cookie-sales/

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