昨年1位はサブウェイ。さて、今年は…?2013上半期、米ブランドランキング速報
読者の皆様、こんにちは。
今号では、こちらアメリカの「2013年上半期ブランド力ランキング」を紹介したいと思います。
恒例の同調査は、2000年にイギリスで設立されたマーケットリサーチ会社である、「YouGov社」が行ったものです。同社は2000年代後半から海外進出を開始。現在では、イギリスをはじめとしたヨーロッパ各国、アメリカ、中東などに拠点を設けています。
そもそもは政局、選挙結果などについての予測がとても正確であるとして評判だった同社ですが、最近はポップカルチャーに関する流行予想、また今回取り上げましたブランド力調査等、幅広いコンシューマーネットワークを駆使し、様々なリサーチ、成果発表を行っています。
※YouGov Official Website
http://today.yougov.com/
さて、では早速ですが、総合ランキングからご紹介したいと思います。ちなみに、調査手法ですが、同社では、一般消費者を対象に、
「過去2週間の間に、広告、ニュース、口コミなどを通して、●●(ブランド名)について何か聞いたことがありますか?」
「また、聞いたことがあるとすると、その内容は''ポジティブ''なものでしたか?それとも''ネガティブ''なものでしたか?」
という質問を投げかけたもので、「100%」をポジティブ・ネガティブがイコールであるとして、100を上回るスコアだと、よりポジティブに受け取られたブランド、逆に100を下回るスコアだと、消費者にネガティブに受け取られたブランドとして、「BUZZ SCORE(バズスコア)」を算出しています。
<2013 TOP US BUZZ RAKING>
順位:ブランド名(バズスコア)
1位: Ford (31.0)
「フォード社」は、2012年の6位から大幅ランクアップ。今年フォーカスして売り出しているモデルが好調で、米マーケットシェアも、2012年の15.2%から15.9%へとシェアを拡大しています。
同社は、「And Is Better」というキャッチコピーのもと、「Ford Focus」と「Ford Fusion」という低価格エントリーレベル車に絞ったプロモーションを2013年春から展開しています。
※Ford Website
http://www.ford.com/
2位: Amazon (29.9)
2位には「アマゾン」がランクイン。同社はここのところ、「Kindle」ブランドの拡販に注力。9.7インチモデルや、タッチスクリーンの「Kindle Fire HD」等を世に送り出し、世間の高評価を保っている。
ちなみに、アマゾンは、18歳以下の子供を持つ親、18歳~34歳の層で民主党を支持する層では1位を獲得したのだそう。
※Amazon Website
http://www.amazon.com/
3位: Subway (29.8)
3位はサンドイッチチェーンの「サブウェイ」がランクイン。同ブランドは、実は昨年はスコア40.3で第一位。
同ブランドは、「Fresh Fit meals」をキャッチに去る1月のスーパーボールではコマーシャルを展開。また今年は同社チェーンの15周年バースデーにもあたります。さらに今夏は、「Avocado Love」キャンペーンを展開中。2人の女性が、「いかにアボカドラブ(狂)であるか」を自慢し合う内容で、コミカルな内容になっています。
※Subway Avocado Love Commercial
http://youtu.be/XDB5H1GSjUM
※Subway Website
http://www.subway.com/subwayroot/default.aspx
4位: History (29.1)
4位にランクインしたのは、「ヒストリー(チャンネル)」。この要因としては、今期のTVシリーズで大ヒットしている、「Vikings」の貢献が大きいと分析されています。
「Vikings」はかなり予算をかけた歴史大作で、各メディアの注目もかなり集めているようです。
さらに、同チャンネルは、他にも、「The Bible and Men Who Built America」、「UFO Hunters」、「 Swamp People」、「 Hairy Bikers」など様々なジャンルのシリーズを放映しているため、受け入れられる消費者層の多様化にも繋がっていると考えられているようです。
※History Website
http://www.history.com/
5位: Lowe’s (26.8)
5位に入ったのは、大型ホームセンターの「Lowe's(ロウズ)」。2012年と同じ順位を守っています。
ここのところ同ブランドが力を入れているのが、SNSを利用してのマーケティング。
DIYのヒントをテーマにしたスポットを、TwitterやFacebookで発信するなど、これまでのTVメインの戦略から大きく舵を切っているようです。
※Lowe's Website
http://www.lowes.com/
6位: V8 (26.7)
6位には、野菜ジュース「V8」がランクイン。缶スープで知られる「キャンベル社」のブランドで、アメリカではNo1野菜ジュースブランドとも言えます。
同社の最近の取り組みとしては、野菜ジュースだけでなく、野菜やお茶の成分を活用したエナジードリンクや、フルーツ風味の「V-Fusion」等の販売を強化しており、女性だけでなく、これまで、「Vegetable Shy」だった(野菜に抵抗があった)男性層もターゲットとしています。
※V8 Wbesite
http://www.v8juice.com/
7位: Walgreens (25.0)
7位は、大手ドラッグストアチェーンの「Walgreens(ウォルグリーンズ)」。
同ブランドは、2012年の13位からのジャンプアップ。夏前から、「The Cornerof Happy and Healthy」というキャッチコピーのもと、同店舗のヨガ関連用品を販売するコーナー等で、「BOGOセール=Buy One Get One Free(1つ買うと1つ無料)」を大展開。その他にも、この夏の特売セールを同ブランドのFacebookページで告知しています。
※Walgreens Website
http://www.walgreens.com/
8位: YouTube (24.3)
8位には「Youtube」がランクイン。
ちなみに同ブランド「LGBT層(=the lesbian, gay, bisexual, and transgender
community or people)」では第一位につけている。
というのも、同ブランドでは先ごろ、同性間での結婚を可とする法廷の評定を祝う、「Proud to Love」というビデオを送り出し、世のLGBTをサポートするなどしているためです。
※Youtube 「Proud to Love」
9位: Kindle (23.7)
9位には2位にランクインした「アマゾン」の「Kindle」がランクイン。
「Kindle Fire HD」をアメリカでは2012年末に、そして全世界でも今年販売を開始した同ブランド。とりわけ、5月には独自の通貨「アマゾンコインズ」をスタート。全てのKindle Fireユーザーには、500アマゾンコイン(=5ドル相当)がプレゼントされました。そうしたギブアウェイが、今回のランクインに繋がったのではないかという見方がされています。
※Kindle Website
https://kindle.amazon.com/
10位: Cheerios (23.7)
さて、10位には「Cheerios」がランクイン。1941年からGeneral Mills社によって販売されている朝食用シリアルのブランド。
今年1月から、「Peanut Butter Toast Crunch」、「Honey Nut Cheerios MedleyCrunch」という2つの新味も登場。合わせて最近では、「Jst Checking」というキャッチフレーズの元、「Mixed-race=人種混合の家族」をモデルにしたCMを展開しています。これは、近年のアメリカの人種構成の変化、また家族構成の変化を反映したものとして、メディアからポジティブな評価を受けています。
※Cherrios 「Just Checking」Commercial
http://youtu.be/kYofm5d5Xdw
※Cherrios Website
http://www.cheerios.com/
いかがでしたか?
Yougov社のウェブサイトでは、その他のカテゴリー(業種)別ランキングを見ることもできます。この機会に、アメリカのブランド勢力図をご覧になってみてはいかがでしょうか?
※Yougov's 2013 Top US Buzz Ranking
http://www.brandindex.com/ranking/us/2013-mid/top-buzz-rankings
※ニュースソース
Boston.com
http://www.boston.com/lifestyle/blogs/bostonspirit/2013/06/top_20_lgbt_brands_of_2013.html
Yougov's Brandindex
http://www.brandindex.com/ranking/2013-mid