インドネシア版ブラックフライデーに!独立記念日を祝う一大セールイベントとクールな対応で高評価の飲料ブランド

ヒューレット秦泉寺 明佳 [記事一覧]

愛媛県出身。大学卒業後、広島〜東京〜アメリカと移り住んだフリーランスライター。 通訳、英会話講師など英語スキルを生かした活動も行っています。趣味は料理、ホームパーティー、水泳、ハイキング。各国のユニークな広告やTVコマーシャルのウォッチで一日を費やしてしまうことも。

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【SUMMARY】

・8月17日のインドネシア独立記念日を祝うセールイベントで国内外から集客を狙う
・商魂は脇に置き国民に国家のモットーを訴求する動画で好印象を獲得したブランドも

 

【STORY】

 

2017年8月17日に今年で72回目の独立記念日を迎えたインドネシア。

 

独立記念日にはジャカルタを中心に各地で様々な祝賀行事やイベントが開催されます。ムルデカ宮殿(大統領宮殿)では荘厳な国旗掲揚の儀式が行われるほか、ジャカルタでのパレード、各地で伝統スポーツ行事や地域の運動会、影絵芝居、人形芝居、伝統芸能の上演等が行われ、いずれも記念日を祝う人々でにぎわいます。

 

こうした行事が1945年8月17日の独立宣言以来変わらず続けられている一方で、こうした伝統的な独立記念日を祝い方にも徐々に変化が出てきています。

 

その一つが、独立記念日に絡めてショッピングモールやデパートなどインドネシア中の小売店が一大セールイベントを開催するというものです。独立記念日は、言い換えれば` National Discount Day `とも言える様相になってきています。

 

 

Picture: Indonesia Shopping Center Association (APPBI) Official Website

 

 

` Hari Belanja Diskon Indonesia (HBDI) `

 

インドネシア語で「インドネシアディスカウントショッピングの日(Indonesian Discount Shopping Day)」を意味するこちらのイベントは、インドネシア政府、官公庁とインドネシアの小売関係業者が加盟する非営利団体であるIndonesian Shopping Center Association (APPBI)が協力して、Happy Birthday Indonesia (こちらも奇しくも略すとHBDIに)をショッピングで祝おうと、今年2017年に初めて大々的に仕掛けたものです。

 

その名の通り、ディスカウントセールを国内中で実施するというイベントで、独立記念日に続く週末の8月17日から20日にかけて開催されました。

 

72回目の独立記念日であることから、72%オフ価格での販売や、72000インドネシアルピー均一価格などの目玉企画が、500以上もの国内外ブランドで期間中の特別セールイベントとして実施されました。

 

 

さらにHBDIイベントに合わせるかのように、8月15日から8月27日までの間にはJIExpo Kemayoranにて、Happy Birthday Indonesia Festival(HBDI)も開催。イベントでは、ファッションショーやミュージックイベント、フードバザールなど様々な催しが実施されました。

 

 


Picture: Kota.com

 

 

さて、国を挙げてショッピングイベントに湧く一方で、ある企業はインドネシアのアイデンティティにフォーカスしたメッセージを独立記念日に合わせて発信し、人々から高い評価を得ています。

 

心に響く動画を発信したのは、ボトルティーのブランドTehbotol Sosroです。

 

動画では、インドネシアが現在抱えている問題や事情が映し出されます。

 

 

" Dirgahayu Republik Indonesia ke-72 tahun. #AslinyaIndonesia  "

 

 

インドネシアは、多くの島で構成される他民族国家で、言語、伝統、文化、習慣などがそれぞれに異なっているという特色があり、「BHINNEKA TUNGGAL IKA:多様性の中の統一」という国のスローガンが掲げられています。

 

この重要性を独立記念日に改めて喚起すべく、動画の中では人種や文化、宗教などの違いではなく、インドネシアの多様性の中の統一というモットーを大切にしようというメッセージが発信されています。

 

異なるエスニシティを持つ男女の結婚や、異なる宗教を信仰している2者の友情は印象的なシーンです。

 

 


Picture: Campaign

 

 

また、合わせてこちらの素材もリリースされています。「私たちはみんなインドネシア人」というメッセージとともに動画のコンセプト同様、インドネシアの人種の多様性とそれを超えたフレンドシップの大切さが反映されています。

 

2017年8月14日に公開された動画は、現在までに171万4千回以上視聴されています(2017年8月26日時点)。

 

 

アメリカのブラックフライデーや、イギリスのボクシングデーのような世界に知られるショッピングデーとして、国内外から購買客を集められるようにしたいというインドネシア政府並びに小売業界の目論見は、この後どのような展開を見せるのでしょうか。

 

 

※Tehebotol Sosro Official Website
https://tehbotolsosro.com/

 

 

※ニュースソース

※The Jakarta Post
http://www.thejakartapost.com/travel/2017/08/03/national-discount-day-will-be-held-in-celebration-of-independence-day.html
http://www.thejakartapost.com/news/2017/08/16/the-big-spin.html

※NETRAL NEWS
http://www.en.netralnews.com/news/currentnews/read/9807/in.welcoming.the.independence.day..indonesia.holds.discount.shopping.festival

※Marketing Interactive
http://www.marketing-interactive.com/%e2%80%8btehbotol-sosro-urges-indonesians-to-stay-united-in-independence-day-spot/

※Campaign
http://www.campaignasia.com/video/indonesian-tea-brand-grasps-truths-that-elude-certain-world-leaders-who-shall-rem/439205

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