アメリカ発。CES2017「役に立たない(かもしれない)」珍製品4選

ヒューレット秦泉寺 明佳 [記事一覧]

愛媛県出身。大学卒業後、広島〜東京〜アメリカと移り住んだフリーランスライター。 通訳、英会話講師など英語スキルを生かした活動も行っています。趣味は料理、ホームパーティー、水泳、ハイキング。各国のユニークな広告やTVコマーシャルのウォッチで一日を費やしてしまうことも。

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※Picture: Screen shot from Electronic House

 

 

' CES 2017 'が、今年もアメリカのラスベガスで1月5日から8日まで開催され、大盛況のうちに幕を閉じました。

CES(そもそもはConsumer Electronics Showの略称) は、毎年1月、全米民生技術協会 (CTA) が主催し、ネバダ州ラスベガスで開催される世界最大規模の家電見本市です。

1967年に第一回が開催されてから、今年で50周年を迎えました。

 

従来は、家電各社の新製品がお披露目され展示商談会の様を呈していましたが、近年では家電のみならず様々な分野の最新テクノロジー・技術が揃う場となっています。また、製品のお披露目ではなく、新たな商品・サービスコンセプトを提案する場、それがもたらす未来を描いてみせる場ともなっているようです。

2017年のCESでは、自動車業界やAI、そして多数のスマートデバイス、そしてPC関連の新製品も多数登場するなど、おおむね当たり年として評価されています。

しかし、人々がその画期的なコンセプトにあっと驚き、自らの手が届くようになる近未来を楽しみにする製品が多数ある一方で、実は「えっ?こんなものを・・・?」という製品もちらほら。

今回は、先のCESで' useless 'とうれしくない注目を浴びてしまった製品をご紹介します。

 

1)Pop-I / Backpack

 

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Picture: Screen shot from CNET

 

 

まずご紹介するのはこちら、アメリカの学生には欠かせないバックパックの最新版です。

米サンタモニカのPOP-Iが超薄型ディスプレイE Ink(イーインク)を活用。E InkをBluetoothで携帯端末とつなげることで、自分のセルフィーを背中のディスプレイに映し出し、見せびらかしながら歩き回れるバックパックを発表しました。

価格は、バックパックの素材やディスプレイのサイズによって99ドルから399ドル。2017年2月からプレオーダーの受付を開始、夏ごろには店頭販売の予定になっています。

残念なのは、E-Inkはチャージをしなくてはならず、フル充電には3~4時間を要する点です。少し面倒だと感じそうですよね。

 

2)Invoxia / NVX 200

 

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Picture: Screen shot from invoxia official website

 

続いてご紹介するのはこちら。電話・スピーカーなどを展開するInvoxiaがリリースしたものです。

見ての通り、スマートフォンが卓上の固定電話のようになる代物です。

ダイヤルボタンと受話器がついている以外は、スマートフォンドック・ステーションと何ら変わりがありません。

価格は249ドル。皆様はその価値があると思われますか?

http://www.invoxia.com/nvx-200/

 

 

3)Griffin / Home Connected Toaster

 

外出先から自宅の家電をコントロールして、より便利で快適な生活を送りたい。そんな人々の声に応える家電のスマート化はどんどん進んでいます。

確かに、外出先から帰宅前に自宅のエアコンをオンにして、部屋を涼しくして(or暖めて)おける機能などは便利だなと思います。

それではこちらはいかがでしょうか?

 

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Picture: Screen shot from Griffin official website

 

そう、スマートトースターです。

Bluetoothでつながった携帯端末でアプリを利用して、トースターの温度、焼き上がりの焦げ目具合、パンの種類などの調整ができます。

実はGriffinからは、トースターだけでなく、コーヒーメーカーと鏡もスマートホームコレクションとして登場しています。これらを揃えれば、朝目が覚めて寝室からキッチンへ移動すると、パーフェクトに焼きあがったトーストとコーヒーがあなたを迎えてくれることになりますね。

https://press.griffintechnology.com/release/griffin-technology-unveils-griffin-home-a-collection-of-smart-apppowered-appliances-that-simplify-and-enhance-everyday-routines-at-ces-2017/

 

 

4)L’Oréal, Withings and Kérastase / Hair Coach

 

 

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Picture: Screen shot from Griffin official website

 

最後にご紹介するのはこちら、価格200ドル弱(予定)のヘアブラシです。

ロレアルグループの高級ヘアケア製品で人気のKérastaseが、ヘルスケア関連のスマートデバイス開発を行うWithingsの協力で、世界初のスマートヘアブラシを誕生させました。

髪の毛の質や状態と、ヘアケア効果を測定できるこのブラシ。ブラシにはマイクロホンが内蔵されていて、ブラッシングした時の音のパターンから髪質や状態を判断するのだそうです。

専用のモバイルアプリを使って測定結果を確認し、自身の髪質や状態に合ったヘアケア製品を選ぶことができるのだとか。

2017年秋に一般発売予定となっています。

ちなみにこの商品、シンガポールに拠点を置くエージェンシーのJones Knowles Ritchieの戦略ディレクターは、'' the most annoying piece of technology ''と、カンファレンスで一刀両断したそうです(annoyingはうざい、迷惑な、イライラさせるといった意味)。

 

いかがでしょう、気になる製品はございましたか?

既に発売中もしくは近日発売予定のアイテムばかりです。実際に市場でどのような反応が出るのか楽しみです。

※CES Official Website
http://www.ces.tech/


ニュースソース

※CNET
https://www.cnet.com/products/pop-i-e-ink-backpack/preview/

※The Verge
http://www.theverge.com/circuitbreaker/2017/1/5/14174438/pop-i-backpack-e-ink

※Campaign Asia
http://www.campaignasia.com/article/the-7-most-useless-tech-products-of-ces-2017/432954

※One Fantastic Shop
https://onefantasticshop.com/en/blog/discover-invoxia-nvx200-n13

※engadget
https://www.engadget.com/2017/01/04/griffin-connects-your-toast-to-your-phone/

※L'oreal
http://www.loreal.com/media/press-releases/2017/jan/kerastase-and-withings-unveil-worlds-first-smart-hairbrush-at-ces-2017

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