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国内でのノウハウを海外に展開する

久保 隼人 くぼ はやと さん (株)オプト 海外事業部長


拡大を続けるインターネット広告市場はアジア各国の目覚ましい経済成長により、現在、新たな局面を迎えつつある。インターネット広告代理店オプトは一昨年にいち早く、海外市場にアプローチする日本企業と、日本市場にアプローチする海外企業向けの専門部署を立ち上げ、幅広い顧客の海外・日本展開をサポートしている。今回は、同社がいち早く手がけた日本企業の海外進出及び海外企業の日本展開におけるデジタルマーケティングのノウハウを、実例を交えながら紹介していく。

文=前田成彦(Office221) 写真=三輪憲亮


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■日本企業の海外進出と、外資系企業の日本での広告展開を並行してサポート。

 

インターネット広告代理店オプト。2013年に立ち上がった海外事業部は、インバウンド(海外企業の日本展開)とアウトバウンド(日本企業の海外展開)を専門としてマーケティングをサポートする組織である。まずは海外事業部を率いる部長の久保隼人さんに、同事業部の誕生経緯からお話をうかがう。

 

「海外事業部が生まれた最初のきっかけは、幅広い企業からお声がけいただく中、海外のエアライン企業より『日本で広告を展開したい』というお話をいただいたことです。

2011年1月からスタートしたこのビジネスが、私が手がけた最初の海外案件です。幸運なことに、お客様からアジアンパシフィックエリアの最優秀コンサルタントとして選んでいただきました。それも手伝い、アジア各国とのつながりが徐々にできてきたのです」

 

海外案件に関し、当初は所属部署内に海外チームを作って対応していた。しかしグローバルビジネスの可能性が広がるとともに、オプトが国内で培ってきた広告ビジネスとマーケティングのノウハウをさらに海外展開させ、ビジネスとして大きくしていこう、という方向性が生まれていった。

 

案件は着実に増えていき、グローバル展開のニーズの勢いを感じました。そこで、海外専門の事業部の立ち上げを進言する事業計画書を、当時の鉢嶺社長に提出。2013年1月に、専門チームから事業部化することができました。

グローバル展開を考える日本企業のお話を聞くと、特に対アジアのビジネスを一緒にやっていける代理店が少なくて困っている、とのことでした。当時すでに海外案件を手がける企業が出てきていたのですが、例えば制作会社の色合いが強かったりと、事業戦略から集客までをトータルプランニングしてほしい、という広告主のニーズを満たす企業はありませんでした。

そこで日本企業の海外進出のサポートと、外資系企業の日本における広告展開を並行して見るために立ち上げたのが、この海外事業部というわけです。最初は僕一人でスタートしましたが、売り上げのアップとともに徐々に人を増やしています」

 

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■「期待に応えなくては」という一心で、Google Searchのロジックを必死で研究。

 

 海外事業部の部長として活躍する久保さんの今を形作るもの。それは、これまでの多彩な経験により養ってきたグローバルな目線にある。その原点はまず、高校卒業後のアメリカ留学だった。

 

「例えばディスカッションの授業時に、自分の意見をしっかりと発言することの大切さを、徹底的にたたき込まれました。自分の考えはAなのか、それともBなのか。それをはっきりと伝える。そこには社会的地位も上下関係もありません。だからこそ、入社5年目で経営陣に海外事業部立ち上げの事業計画書を提示することができたのかもしれませんね」

 

 例え相手が社長であっても、自らの意見を堂々と進言できる。アメリカで養ったその躊躇のなさこそが彼の強みであり、多くのスタッフから強い支持を集める理由なのだろう。事実、そんな彼の周りに続々と同じ志の仲間が集まり、組織を拡大してきている。また、不動産業界運用コンサル時代の厳しい経験も、今の久保さんを作る大切なファクターだ。

 

「入社時は、運用キーワードが多く、複雑な運用を必要とする不動産業界のリスティングコンサルタントをしていました。当時は週3日徹夜、週末出勤も当たり前で打ち込んでも、コンサルとしてまったく成果を出せなくて…。お客様の高いニーズに応えられず、定例会の訪問前には、いつもトイレで吐いてしまうほど、プレッシャーを感じる日々でした。それでも『期待に応えなくては』という一心で、Google Searchのロジックを必死で研究していましたね」

 

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その結果、担当するお客様からアジアでNo1コンサルタントとして認められる名誉は、彼の大きな自信と、海外事業部を作るという新たな挑戦への起爆剤となった。

 

「思い返すと、あのころはタスク管理がまったくできていませんでした。どうしたら業務を効率化できるのか。ひたすら考えた続けた結果、メディアロジックを徹底的に知る必要があると考えました。探究することを日々心がけると、入社2年目には徐々にコンサルティングスキルが上がっていき、弊社のコンサルタントが通常担当する3倍のアカウント数を抱えることが可能になりました。この時に多彩な業種のお客様を担当させていただいたことも大きかった。自分自身が手がけられる業務の多様性が、この時に養われた気がします」

 

 根底にあるのは「高い壁ほどモチベーションが上がる」というマインド。市場や環境の変化を楽しみ、挑戦をいとわない。それが久保さん、そして現在の海外事業部の強みに違いない。
第2回は、オプト海外事業部が手がけた実例を交えつつ、日本企業の海外進出及び海外企業の日本展開におけるデジタルマーケティングのノウハウを紹介していく。

 


プロフィール
久保 隼人

久保 隼人 くぼ はやと

(株)オプト 海外事業部長

1983年5月24日名古屋生まれ。高校卒業後、カリフォルニアのコミュニティカレッジに留学。卒業後帰国し、早稲田大に編入。2008年4月にオプト入社。不動産業界の担当を経て2013年1月、海外事業部の部長に就任。

※ 会社、役職、年齢など、記事内容は全て取材時のものです

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